Singularité XXX Singularity

May 4, 2016

 

 Singularitéはフランス国立音響研究所イルカム ポンピドゥーセンターのキュルシュス2で研究員をしていた2015に書いたもの。この年はイルカムがこのキュルシュスで新しい試みをしたいという方針と私のやりたいこと重なり、ストラスブール国立演劇学校とのコラボレーションで音楽と視覚芸術への作品を書く機会をいただくことができた

 

 今日はこのFestival Musicaの為に書いた作品を半年経った今改めて見直し、曲の解説を日本語で記したいと思ったのだ。過去の作品を見直し、文字で視覚化することは未来の作品へのアイディアを汲み取るチャンスやきっかけを得ることがある

 

 私は音楽を時間の中に存在する彫刻のようなものであり、そのテクスチュアは知覚され、時間の経過はそのディティールを次第に明らかにし、記憶を媒介に全体像を現にするものとして認識している

 

 弦楽四重奏、アコーディオン、エレクトロニックとヴィデオの為の Singularité は アコーディオンとエレクトロニックの為の Instant Suspendu から始まるディプティック作品の第二部。 Instant Suspendu ではその題名が示す通り音の瞬間に焦点が当てられた。そこでは日常では不可聴な音の内奥が露わになっている(音をヌードどころか解剖してしまうのだ !!)。わたしは瞬間を時間的に引き延ばすことによってインフィニティ(永遠)が作り出されると考えている。「瞬間」は「永遠」を内包し、複数の異なる時間がパラレルに流れる巨大図書館の物語のようにこの二極は共存関係にあると思っている。「終わりなき永遠」(終わりのある永遠があるのだろうか?)がSingularité の構想の出発点だった。

 SingularitéInstant Suspendu の最後に現れる音の水平線から始まる。曲全体にそこ
に含まれる緊張感は緩められることなく続く。様々な速度の時間線が同時多発的に現れ交わり、非日常的な時空次元、「サンギュラリティー(特異点)」を作る。まるでドアを開けると別の空間へ迷い込んでしまうかのように、現在と永遠が同時に聴取できるような空間を作り出したいと思った


 微笑ましく明るい曲調とは裏腹に、Singularité では身体感覚の限界をもて遊ぶような
音量操作がなされ、聴衆に動揺の点滴を打ち込むシーンもある

 

 舞台に設置されたビデオはリアルタイム処理の音解析によって演奏中の音を視覚可し、
音楽が時間彫刻であり、目に見えない空間建造物であるというアイディアを強調し、その空間は鏡を使った舞台装置によって無限に拡張される

 

こちらの動画は作品の一部です

 

Please reload

特集記事

I'm busy working on my blog posts. Watch this space!

Please reload

最新記事

June 2, 2016

Please reload

アーカイブ
Please reload

タグから検索
Please reload

ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square